リンク(Rink)
アイスホッケーをプレーする競技場をリンク(Rink)と呼びます。
また
スケートリンク(Skate Rink)
アイスリンク(Ice Rink)
アイスアリーナ(Ice Arena)
などと呼ばれることもあります。
世界アイスホッケー連盟公式によるルールでは
公式な大会で行われるリンクの形が定められており
長径60m、短径25~30mで、コーナーは半径7.0~8.5mの円弧を作る大きさで丸みを帯びています。
105m×68mと定められているサッカーのフィールドと比べたらこんな感じのサイズ感です。
短径は大体サッカーのペナルティエリアくらい。
長径は アイスホッケー:サッカー=4:7
(サッカーの長径の方が1.75倍長い)
(アイスホッケーの長径は、サッカーの長径の約57%)
という感じのサイズです。
割と狭いところで行うスポーツなんですね。
リンクを囲む壁
ボード(Board)
(画像引用:https://www.athletica.com/how-to-clean-hockey-boards/)
アイスホッケーをプレーする氷の外枠にある壁のうち
氷と接している黄色と白の壁を「ボード(Board)」と呼びます。
最大で時速160kmを超えるパックが飛んできたり
選手たちがヒットして巨大な体がボードに打ちつけられたりするので
なるべく衝撃が吸収しやすい作りになっています。
IIHF公式規格では、ボードは1.07mの高さとなります。
ハイボード(High Board)/ ガラス(glass)
(画像引用:https://www.everything-ice.com/dasherboards/)
ボードの上に取り付けられたガラスを
ハイボード(High Board)と呼びます。
しかし、これは日本でしか使われていない名称のようです。
海外では単純に
ガラス(Glass)(発音としてはグラスの方が近い)
と呼ばれています。
このハイボードは、プレキシガラス(Plexiglas)と呼ばれる
樹脂で出来たガラス、すなわちアクリルガラスで構成されています。
アクリルガラスは、強化ガラスよりも弾力性に優れているため非常に衝撃を吸収しやすく
また、ガッシリ設置されているというよりは、ある程度選手を柔らかくグニャリと受け止めやすいように設置されています。
このガラス
ごくたまに割れたり外れたりします(笑)
試合中に割れた場合は、安全のためにすぐに試合が停止されます。
場所によって高さが違うハイボード
このハイボードは、全てが均一の高さになっているわけではなく
ゴール後方+両サイド4m延長したハイボードは2.4m
それ以外のハイボードは1.8m
そしてベンチにはハイボードがありません。
このベンチに取り付けられたドアから選手が交代して出ていくことが多いですが
プロの試合では、このボードを乗り越えて選手が交代していく様子がよく見られます
オフィシャルボックス(Official Box)
試合を円滑に運営するスタッフたち(オフアイスオフィシャル(Off Ice Official))の
タイムキーパー(Timekeeper)やスコアキーパー(Scorekeeper)が待機するところで
ベンチの向かい側にあります。
試合中に、オンアイスオフィシャルである審判たちと綿密なやりとりを行うために
ボードの一部分に穴が空いています。
(画像引用:https://stevenibbotson.wordpress.com/2019/05/16/leadership-lessons-from-video-review/)
ペナルティボックス(Penalty Box)
ペナルティを課された選手が、退場処分が終わるまでの時間経過を待機する場所を
ペナルティボックス(Penalty Box)と呼びます。
略して「ペナ箱」と呼ぶことが多いです。
「豚箱」みたいだな😂
オフィシャルボックスの両サイドに
各チームのペナルティボックスが併設されています。
1人でペナルティを課されると
ペナ箱でこのペナルティボックスのドアの開け閉め担当のオフィシャルの方と2人きりになり
人によっては気まずい空気が流れるのは超あるあるです。
また、北米最高峰リーグNHLでは
このペナ箱に選手がパンパンに入っていたり
お互いのチームで乱闘した後にペナ箱でも喧嘩したり
観客とのやりとりがあったりします。
整氷車・ザンボニ(Zamboni)
(画像引用:https://www.wonderopolis.org/wonder/what-is-a-zamboni)
試合のピリオド間、または試合後に登場し
氷の表面を綺麗に整える車を整氷車と呼びます。
アメリカのザンボニ株式会社によって製造され
商標登録されているザンボニという整氷車が世界中で使われているため
ザンボニとそのまま呼ばれることが多いです。
日本では略してザンボと呼び
製氷が行われることを「ザンボが入る」だなんて言ったりします。
少し話は逸れますが、NHLでは2020年、Tronto Maple Leafs vs Carolina Hurricanesの試合で、Hurricanesの2人のゴーリーが負傷し、どうしようかと思ったその時。
そのリンクの作業員として勤め、ザンボニの運転手もしていたDavid Ayres(42)というおじさんが緊急で代わりのゴーリーとして登場。
(もちろんアイスホッケーゴーリー経験者)
そこで安定したセーブを連発し、勝利に貢献したため
後世に語り継がれる伝説となりました。