アメリカの大学体育協会NCAAが有するアイスホッケーリーグは、世界でもトップレベルの大学アイスホッケーリーグであり、特にディビジョンⅠ(D1)は多くのNHL選手を輩出してきました。
今回は、そんなトップレベルのNCAAディビジョンⅠ(D1)でプレーしたことのある日本人アイスホッケー選手たちを紹介していきます。
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三浦優希(日本代表 / ECHL・Iowa Heartlanders)

アイスホッケーファンであれば全員知っているであろう、現役日本代表選手で、SNSでの発信も大人気の三浦優希選手。

僕がこの世で最も尊敬する人の1人です。
人間として、本当にカッコ良すぎる!
そんな三浦選手は、全く同じタイミングでNCAAディビジョンⅠのニューハンプシャー大学へ入学した佐藤航平選手とともに、世界トップレベルの大学リーグであるNCAAディビジョンⅠでプレーした初めての日本生まれ日本人選手です。
▼三浦優希選手の経歴など、詳しくはこちら
1996年7月19日、東京都東大和市出身の28歳。
高校2年生からチェコに渡り、チェコジュニアリーグ(Czechia U20)、そしてアメリカTier1ジュニアリーグUSHLでプレーした後に、NCAAディビジョンⅠ所属のレイク・スペリオル州立大学(Lake-Superior State University)へ進学。
学業面では、キネシオロジー(運動機能学)を専攻。
スポーツマーケティングについてももサブ専攻として勉強。

1シーズン目は、チェコのプロリーグに数試合出場したことによる半年間の出場停止処分と、怪我により、数試合の出場に留まり、2シーズン目は単純に実力不足によって思うように出場機会を得られなかったという。
3シーズン目から主力としてプレーすることが増え、4シーズン目にはシュートブロック数で全米No.1という快挙と達成。
全米大学ランキングで下から数えた方が早い弱小校(本人談)だったが、4シーズン目は25年ぶりのカンファレンス優勝 & 全米大会出場に貢献。
卒業後はNHL直下の北米3部アイスホッケーリーグECHLに新たに参入したIowa Heartlandersのトライアウトに合格し、プロデビュー。

現在(2024-25シーズン)まで4シーズン、同チームでプレーし、今シーズンはECHL初のアジア人キャプテンとしてチームを牽引しています。
また、三浦優希選手は、2024年8月に行われた2026ミラノ冬季五輪最終予選を含めた5つの国際大会において日の丸を背負ってプレーしております。

2026ミラノ冬季五輪 最終予選 vs ノルウェー にて、体を張ってゴールを守る三浦優希選手
世界最高峰の大学リーグであり、NHL登竜門であるNCAAディビジョンⅠを生き抜いた経験を活かして、世界のハイレベルなプロリーグで戦っている、日本が誇る素晴らしい選手です。
▼こっちの記事で僕の溢れんばかりの尊敬の念を全てまとめておりますので是非
佐藤航平(ECHL・Bloomington Bison)

複数回の日本代表歴も誇り、現在は三浦優希選手と共にNHL直下の北米3部リーグであるECHL所属のBloomington Bisonにて活躍している佐藤航平選手は、三浦優希選手と共に同じタイミングでNCAAディビジョンⅠ所属の大学に進学した選手です。
三浦優希選手と同じ、1996年生まれ・東京都出身(佐藤選手は西東京市)の28歳。
中学生の時からカナダに渡り、アメリカTier3ジュニアリーグNA3HLとTier2ジュニアリーグNAHLを経て、NCAAディビジョンⅠ所属のニューハンプシャー大学(University of New Hampshire)に進学。
学業面では、社会学を専攻。

1、2シーズン目はそのレベルの高さによって思うような結果を出せず苦しむが、激しいバトルの猛練習を積んで大成長。
3シーズン目からは出場機会も増え、スピードを生かしたプレーでチームに貢献。
4シーズン目を終え、ニューハンプシャー大学を卒業後、同じくNCAAディビジョンⅠ所属のベントレー大学(Bentley University)修士課程(経営学)に進学し、5シーズン目もNCAAでプレー。
(コロナ禍のNCAA学生アスリートに対する救済措置を利用)
その後、フィンランド2部(Mestis)で1シーズン、イギリス1部(EIHL)で1シーズンをプレーした後に、今シーズン(2024-25シーズン)から再度北米へ。
ECHL・Orlando Solar Bearsにてシーズンをスタートしたものの、シーズン序盤に怪我をしてしまい、そして怪我が治った直後にBloomington Bisonにトレード。
現在はプレーオフ進出を目指して戦っている最中です。

佐藤航平選手も、2022北京冬季五輪・2026ミラノ冬季五輪の予選などを含む、5つの国際大会において日本代表として戦った経験があります。

2024世界選手権グループ1A vs 韓国 にて、同じ日本代表でアメリカジュニアチームの後輩(同時にプレーしたことはないが)である磯谷選手のゴールをアシストした後のハイタッチシーン
榛澤力(アジアリーグ・HLアニャンアイスホッケークラブ)

今シーズン(2024-25シーズン)直前にアジアリーグ所属のHLアニャンアイスホッケークラブに電撃移籍してプロデビューを果たした榛澤力選手も、NCAAディビジョンⅠでプレーしていた選手です。
2001年7月12日生まれで、北海道清水町出身の23歳。
高校2年生の時に海外挑戦を始め、スウェーデンジュニアトップリーグ(J18 Elit, J20 Elit)、アメリカTier1ジュニアリーグUSHL・Tier2ジュニアリーグNAHL・Tier2ジュニアリーグNCDCでプレー。
その後、2022年にNCAAディビジョンⅠ所属のサクレッドハート大学(Sacred Heart University)へ進学。

2シーズンで56試合に出場し、合計3ゴールを記録。
この2シーズンは日本代表として世界選手権にも出場した。
そして3シーズン目が始まる前にアジアリーグのHLアニャンアイスホッケークラブへの電撃移籍が発表された。
NCAAは、プロリーグでのプレー経験がある選手はプレーできないというルールがあるため、サクレッドハート大学に戻ることはないだろう。
まだ同校に学生としての籍が残っているかどうかは定かではない。
まだ23歳とこれからが楽しみな選手。
プロ選手として、そして日本代表として素晴らしい活躍を見せてくれるだろう。
番外編:安藤優作(アジアリーグ・レッドイーグルス北海道)

今シーズン(2024-25シーズン)、アジアリーグのレッドイーグルス北海道のルーキーとして活躍している安藤優作選手は、NCAAディビジョンⅠでプレーするかもしれなかった選手です。
2003年年9月3日、北海道苫小牧市出身の21歳。
中学2年生からカナダに渡り、2019年15歳の時にアメリカTier1ジュニアリーグUSHLに所属するYoungstown Phantomsからドラフトされる快挙。
同年、16歳で超ハイレベルな外国人枠を勝ち取り、同チームでUSHLデビューを果たすと、40試合で8ゴール25ポイントと、最年少としては素晴らしすぎる活躍。

もちろんこの活躍をNCAAディビジョンⅠ大学たちは見逃さず、複数校からオファーを貰い、シーズン後にミネソタ州立大学マンケート校(Minnesota State University Mankato)へコミット(オファーを許諾し、後の進学の意思を表明)。
その後の2シーズンもUSHLでプレーしたが、思うように成績が伸びず、ジュニア最後の2シーズンはアメリカTier2ジュニアリーグNAHL所属のNew Mexico Ice Wolvesへ移籍し、そこで大活躍。
2024年、ジュニアリーグでのキャリアを終えて、コミットしていたミネソタ州立マンケート校へ進学するかと思われたが、アジアリーグのレッドイーグルス北海道への加入が発表された。
NCAA大学へコミットしても、その進学が確定したわけではないため、進学しないという選択肢は十分にある。
そのコミットがいかにして取り消されたのか、それとも自身で辞退したのかは定かではない。
最後に
世界最高峰の大学リーグであるNCAAディビジョンⅠは、NHL選手を数えきれないほど多く輩出してきている超ハイレベルなリーグ。
ここを経験した3人の日本人選手たちは皆、日本代表としてもプレーしているトップ選手たちです。
この3人の選手の今後のキャリアを応援すると共に、現在NCAAディビジョンⅠでプレーする唯一の日本人選手である村上レイ選手を全力で応援しましょう!!